2月中旬、奄美大島、喜界島、沖縄、与論島、沖永良部島、徳之島と奄美群島をセスナ機で5日間回ってきました。
ことの始まりは、昨年11月に和歌山県の高野山で行われた日本補完代替医療学会の会場で、上山泰男先生にお会いしたことからでした。 上山先生は、私たちが主催する講演会に講師として何度も来ていただいていた先生で、関西医科大学外科学教室主任教授、外科部長をしておられていましたが、現在は瀬戸内徳州会病院院長として奄美大島に単身赴任されています。 その上山先生から、奄美の島おこしを手伝って欲しいという話をいただきました。
先生は病院内に奄美機能性食品開発研究所を立ち上げています。奄美の原料を使ったサプリメントを島で作り、そのサプリメントをひとつの産業として、島の活性化を図ろうと考えていらっしゃいます。 島の特産であるショウガなどは、1キロ230円あたりで取引されています。また大島紬なども、その工程に携わる人はそれぞれ、以前は1ヵ月あたり25万円ほどの収入があったのが、今では5万円ほどにしかならない、そんな現状を目の当たりにして、先生は島おこしを考えられました。

サプリメントの原料輸入・輸出を手がけている友人で(株)トレードピア社長の松下氏と一緒に、まずは現地に行きましょうと話が出て、2月の奄美行きが決まりました。 奄美大島、沖永良部島では、上山先生、松下社長と、徳之島ではAHCCなど免疫を賦活するサプリメントを開発している㈱アミノアップ化学の主任研究員 若命さんが加わって講演をしてきました。
会場には、野菜や果物などの農産物を栽培しているプロの方、紬のデザイン・販売をしている方、ヤマシークニンという野生ミカンの濃縮液を作って全国販売している方、地産地消で地域の活性化のために市を開いている方、社会福祉法人を持っている方、町長、役場、区長、町議会議員、商工会の方など、週末の夜にもかかわらず多くの人が参加され、熱気に包まれた講演会でした。

今、徳之島では町が食品製造工場を作る計画が進んでいます。 原料を加工して付加価値をつけて販売していこうとするものです。
上山先生が注目しているのは奄美で取れるパパイアです。 パパイアにはカロテノイドの1つ“リコペン”という色素が含まれています。 リコペンはトマト、ニンジン、スイカなどに含まれていて、イチゴ、サクランボには含まれていません。 生トマトよりトマトジュース、ケチャップなどのように火を通されて加工された方が2~3倍吸収が良いといわれていますが、そのトマトよりもパパイアのリコペンの方が、さらに2,3倍吸収がいいそうです。リコペンは前立腺がんへの予防効果が強いことから注目されるようになりました。
奄美の特産であるショウガの新生血管阻害作用にも注目が集まっています。 ショウガに含まれるジンゲロールは、その作用により、動物の発がん実験やがんを移植した実験において、がんの増殖や転移を抑えることが報告されています。 また、生ショウガ20gの摂取で、1時間後にはエネルギー消費量に約10%の上昇が見られます。 これにより、生ショウガを持続的に摂取することでエネルギー消費を活発にして、脂肪の燃焼や発汗、解熱、冷えに役立つと言われています。 ジンゲロールは加熱するとショウガオールに変化してしまうので生で摂取するのが効果的だそうです。

5月14日から上山塾を奄美で開催します。上山先生は“世界の健康は奄美から”をキャッチフレーズにしましょうと言われています。地元の人たちと免疫についての基礎を勉強しながら、交流を深めて奄美の島おこしに一役買いたいと思います。

町田 久