2月初めに北海道川湯温泉ふるさと館で、北海道下川町のNPO法人“森の生活”代表の奈須さんと2人で講演をしてきました。奈須さんは“森林保養で地域再生を目指す”について、私のテーマは“統合医療と街おこし“でした。川湯温泉の住所は北海道川上郡弟子屈町川湯温泉といい、覚えづらい住所です。会場には弟子屈町長をはじめ、ホテルの支配人、旅行会社、高齢者向住宅ヘルパーセンターの経営者、地元に営業所を持っている方、それに釧路、網走、旭川、札幌からセラピストが集まりました。

今日本の人口は12800万人、今後少子化で従来の予想以上に人口が減少し、2050年には9000万人を切ると言われています。今人口のピークが60歳~65歳ですが、これが田舎になると70歳以上をこえている町が多いのが現状です。このまま10年、20年経つと当然ピークは70歳代になり、街を支えることができなくなり、街が無くなっていくことが危惧されます。それぞれの街の多様性をいかして、人が集まる、人が出入りする街にしていかなければ街は活性化していきません。

都市型の現代医療は、患者の痛み、吐き気、疲労感、食欲不振、不眠などのQOL[生活の質]や患者さんの感情、精神面でのケアーができません。統合医療によってそれらをサポートしようとする動きはアメリカをはじめ世界的な動きになっています。
統合医療を行うには、その環境が大事だと考えます。温泉、森林散策路、土地の食材、そしてセラピーのある滞在型の医療施設が必要であり、それらの環境の中で患者さんのQOLや感情、精神面のケアーをすべきであると提案しています。
5年前にこの提案を受け入れてくれたのが、井戸敏三兵庫県知事でした。50年後の兵庫をどうするかという会に呼ばれ、その席で“統合医療と呼ばれる学会など沢山あるが、実際の施設がない。その先駆けを県ですれば全国から人が集まりますよ”と補完代替医療施設(統合医療)の開設を提案しました。
その後50ページほどの県の報告書ができましたが、テーマは“里山を活用した代替療法の展開によるトータルな健康の創造をめざす健康・交流の郷づくり”です。

この計画の場所は神戸の中心地、三宮から25㎞の緑豊かな丘陵地で、高齢者向け賃貸住宅900戸を含め340ヘクタール。中央に県立の病院、大学病院の出先医療施設、アロマセラピー、鍼灸治療、園芸療法センター、気功、太極拳、ヨガなどのトレーニングルームを置き、温浴施設、薬膳レストラン、セミナールーム、薬草果樹園、ハーブ園、そして1キロ、3キロ、5キロの森林散策路を設けます。これらを利用したアクティブエイジング、長寿の郷を作ろうとするものです。がんをはじめ色々な病気は生活習慣病。このような施設を利用して生活習慣を見直し、刺激を与えることで健康で長生きする人をバックアップすることができると考えます。北海道川湯温泉にはセラピーの街を提案しています。強酸泉の素晴らしい温泉があり、車で30分、神秘的な摩周湖をはじめ周りは阿寒国立公園、そこにセラピーを根づかせて、統合医療センタ-を作っていきたいと考えています。

町田 久