1995年95歳で亡くなった恩師である物理学者の三石巌先生は日大、津田塾大、慶応大、清泉女子大などの教授を歴任し、子供の科学物から専門書まで300冊以上の本を出されています。私が鍼灸・マッサージ治療院を開設した37年前に患者さんとして来られて、先生の自宅で読書会を開いているのでと誘われてから、先生の教えを請うことになりました。
ちょうど分子栄養学を啓蒙し始めた頃で、その頃から講談社健康新書として『ビタミンC健康法』『ビタミンE健康法』『高タンパク健康法』『奇跡のビタミンE健康法』などを相次いで出版され、日本のサプリメントの普及の先駆けとなりました。

当時からサプリメントの摂取の仕方についても色々と教えて頂きました、どんなサプリメントが必要か?質は大丈夫か?量は?いつ摂取すべきか?必要な組み合わせは?コマーシャルだけに頼っていては、サプリメントをより効果的に摂取するのは無理でしょう。
プロテインは朝、晩、ビタミンEは朝食後、ビタミンCは朝食後、夕食後の2回に分けて、ビタミンAは夕食後に、ビタミンCはビタミンB群と一緒にとる。コエンザイムQ10はビタミンEと一緒に、カルシウムは貝殻からのものでは吸収しない。カルシウムを摂取するときはマグネシウムの摂取2:1で必要。カルシウムの過剰摂取は銅、亜鉛の吸収を阻害する。鉄はビタミンEの吸収を妨げる、低タンパク食でのセレ二ウムの摂取は良くない。ヨードを取る場合、不足しても過剰でも甲状腺に問題をおこす。

今、時計遺伝子、体内時計、時間治療、時間栄養学などが注目されています。今まで脳にあると言われた体内時計が、体内の様々な臓器の細胞の中の遺伝子にも存在していることがわかってきました。それを時計遺伝子と言います。時計遺伝子は1日24時間をはかり、細胞内にタンパク質[ピリオド・タンパク質]を分泌させます。そのタンパク質が一杯になるのに12時間、今度はタンパク質が減るのに12時間。このサイクルを続けています。このことで睡眠、血圧、体温などをコントロールしています。
まず朝の光で脳の時計遺伝子が動き始めます。次に朝食のタンパク質で臓器の遺伝子がリセットすることがわかって来ました。ですから朝食(タンパク質の摂取)の時間が大事になって来ます。起床してから2時間以内が理想と言われています。6時に起床、7時に朝食を取ると、時計遺伝子が動き出し、10時間から12時間後に夕食が必要になります。朝、タンパク質が入ってこないと、自分の体にある大事なタンパク質を使い、またその後の食事では、飢餓状態に対応すべき脂肪を体にため込むようになります。結論としては朝のタンパク質の摂取がないと、体のタンパク質、筋肉が減り、脂肪が増えてきます。
ダイエットで朝食を抜いたりすると、体重は減るでしょうが、しまりのないブヨブヨの体になっていきます。

時間治療もこの時計遺伝子の働きから普及されてきています。たとえば、抗がん剤の場合、朝方に抗がん剤の分解が高まります。朝方に抗がん剤を投与すると効果が数段違い、副作用も少ないことがわかっています。他にリウマチ、高血圧、ぜんそく、精神疾患なども時間治療が適しているそうです。
まず朝日を浴びて、朝食の時間を決め、タンパク質を摂取することから1日が始まるように遺伝子で決められていることが分かってきました。同じようにサプリメントも摂取する時間が大事です。

町田 久