“君がため春の野に出でて若菜つむ わが衣手に雪は降りつつ”
小学2年生の孫二人と百人一首で遊びます。上の句を読んで、下の句の札を取っていきますが、私が上の句を読んで、すぐ下の句が取れるのは10~20枚ぐらいでしょうか。
小さい時に、正月の大人の遊びに入って覚えたものです。記憶力は大人になるにしたがって、だんだん衰えてくるようです。

セラ治療院には70歳過ぎの年配の患者さんが多く通院しています。もう20年、30年のお付き合いの方がほとんどです。病院、クリニックの先生方は何十年も治療院に通われていることにびっくりされますが、患者さんは健康管理にいらしているわけで、80歳半ばの患者さんは、周囲の人たちから、70歳代にしか見えないと言われています。それだけの行動力があります。
患者さん方は若い時から専門職に就いていたとか、海外にご主人と赴任されていたとか、知的レベルの高い方が多いのですが、その患者さんたちが、もっと頭をクリアーにしたいと望んでいらっしゃるのです。たしかに認知症の最大の危険因子は加齢であり、65~69歳での有病率は1.5%ですが、以後5歳ごと倍に増加、85歳では27%になっています。厚生労働省による2012年での推定認知症患者は305万人と言われています。
認知症は脳の海馬の機能低下によって起きるとされていますが、鳥取大学の浦上先生は、まず嗅覚障害が先に起き、それから海馬の神経細胞が障害されるとして、アロマによって嗅覚の再生能を高めることが可能だと発表しています。
また、マウスの嗅覚を取り去ると、免疫能が著しく低下していることをふまえて、うつ病、認知症の患者は免疫細胞のNK活性が低下していると言われています。
セラ治療院ではアロマセラピーを行っていますが、定期的に通ってくる患者さんは、オイルに含まれている香りで嗅覚が刺激され、海馬の働きが高められていることでしょう。また、ほとんどの患者さんはセラのマッサージオイルを購入され、セルフケアーをしています。
香りは大きく3つのルートを通じて体に働きかけます。

1) 香りが鼻粘膜から嗅球を経由して大脳辺縁系に伝えられ、脳の働きを高めます。
2) 香りが鼻粘膜や肺胞に吸収され、血中に入り体を循環し、生理的な働きを高めます。
3) アロママッサージで香りが皮膚から吸収され、血中に入り、体を循環し、生理的な働きを高め、一方嗅覚を通じて脳の働きも高めます。

以前住友林業の住宅展示場のモデルハウスに香りを入れたことがあります。
玄関にはモミの木の香りを、居間にはグレープフルーツ、勉強部屋にはミント、洗面所にはゼラニウムロザ、トイレはローズマリー、そして寝室にはラベンダーをアロマライトやディフューザーで香りを流しました。広いモデルルームですので、玄関はいつも開けっ放し、香りが飛んでしまいます。かなりの量を使いましたが、大好評でした。家のどこかで、アロマライトなどで香りを楽しむことも、頭の働きを良くしていくことでしょう。

町田 久