「春眠暁を覚えず、処処啼鳥を聞く、夜来風雨の音、花落つること知る多少」 春にはよく耳にする中国の詩人である孟 浩然が詠んだ詩です。春は気候が良くウトウトしやすいという意味にとられる場合が多くありますが、春は夜深くよく眠れる時期なので目覚める頃にはすっかり明るくなっていることを意味するという説もあります。

春になると、気温が上昇し過ごしやすい陽気になり、日照時間も伸びることによって日中の活動量が増えます。体を動かすことで、冬と比べて浅い睡眠が減り深く眠ることができるようになります。このことから「春眠暁を覚えず」とは、明け方に不必要に目が覚めることが少なくなり、春は朝までぐっすり眠れるようになると解釈することができるのです。

そうはいっても春はなんだか眠気におそわれるという方も多くいらっしゃると思います。眠気は脳のなかにあるメラトニンというホルモンが関係しています。メラトニンは光によって調節されるので明るいと分泌が減少し、反対に暗いと増加します。そのため、冬の間は日照時間が少ないのでメラトニンの分泌量が多くなります。しかし、春になってもその変化に体がついていかないとメラトニンの分泌が多いままになってしまうので、昼間でも眠気が出る状態になってしまいます。

春になってもすっきりと起きることができないときや日中に眠くなることが多いときは、規則正しい生活を心がけることが大切です。夜はテレビやスマホの光を避け、朝はできるだけ日光を浴びるようにすることで体内時計を合わせていくようにしましょう。